[World Music Explore]サップとキンシャサとフル・ミジキ
世界でも、最も危険な都市の一つであるコンゴの首都キンシャサ、そこには興味深い文化がある。
サップ(サプール)という言葉を聞いたことがあるだろうか?
貧しい中にも、洋服だけはパリの一流のファッションを取り入れて、平和を愛し、人生を謳歌している人々のことである。
キンサシャでは、このサップは、20世紀半ばに流行し、60年代以降一時途絶えてしまった。
74年にキンシャサで行われた、キンシャサの奇跡と呼ばれる、モハメド・アリとジョージ・フォアマンの試合の対戦前に行われたキンシャサ74と呼ばれるコンサートは、ブラック・ウッドストックとも呼ばれ、ジェームス・ブラウンをはじめとするアフロ・アメリカンやアフリカ中の大スターたちが集結した特別なコンサートだった。
世界的には、70年代が、男たちが一番美しい時代だったのかもしれない。
キンサシャで、サップは、70年代後半に、パパ・ウェンバというスークースのミュージシャンによって復活することになる。
76年、前記したパパ・ウェンバの登場で、サップに回帰したコンゴのキンサシャの人々は、音楽とともにオシャレにものめり込んでいった。
ライブの途中で着ている服を自慢するパパ・ウェンバは、とても純粋で愛らしく、ステージも一流で曲も素晴らしかった。
現在でも、このサップは存在し続けている。
海外では映画になったり、某ビール会社のCMに出演したり、『世界ふしぎ発見』などTVに取り上げられたりしている。
現代のキンシャサでは、この、サップとは少し違った動きが見られる。
コノノNo.1、カサイ・オールスターズというバンドは伝統楽器に電気を通し、人力トランスをしている。
ゲットー出身のミュージシャンであるスタッフ・ベンダ・ビリリは、ポリオ(急性灰白髄炎)のミュージシャンたちで、捨ててあるものから車椅子を作り、また、捨ててあるもの、空き缶などから楽器を作り演奏している。
この流れで最近、出てきたミュージシャンが、フル・ミジキ・キンサシャ・ミュージック・ウォーリヤーズである。
アニソンに由来がありそうな曲から人力テクノまで。
何から楽器を作っているのだろう?
衣装もそうである。
わからないことだらけなのでここにリンクを貼ることにしよう。
チェックしてみてください。
※動画と画像は、FULU MIZIKIさんに許諾済みです。Fulu Mizikiは、ゴミからの音楽またはゴミからの音を意味するそうです。
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